Webライターの世界では、ペンネームで活動する方が多くいます。自分の好きな名前を付けられるのがペンネームの魅力です。
しかし、これまでに仕事でペンネームを使ったことがない方は、ペンネームというものに馴染みがないのではないでしょうか。いざペンネームを使おうと思うと、本当にペンネームで仕事しても問題ないのかや、どのようなペンネームがいいのかなど、悩みがでてくるものです。
この記事では、意外と奥が深い「Webライターのペンネーム」について解説します。ペンネームを使うメリットとデメリットや、ペンネームを考える際の注意点と考え方を紹介します。この記事を参考に、素敵なペンネームを考えましょう！
- 本名とペンネームのどちらで仕事をするほうがよいか
- ペンネームを決めるうえで気をつけたほうがいいことは何か
- ペンネームの考え方
Webライターはペンネームで働いてもいい？
Webライターとして活動する際、本名で仕事をするか、それともペンネームを使うかは、自由に選べます。Webライターがペンネームで仕事をすること自体は、何も問題ありません。
一言でペンネームといっても、そのスタイルはさまざまです。筆者のようにあだ名のようなペンネームの人もいれば、例えば旧姓を使っているなど実名と見分けのつかないようなペンネームの人もいます。
本名とペンネームのどちらでWebライターをする方がよいかは、その人の状況や仕事のスタイルによって異なります。また、ペンネームの利用にはメリットだけでなくデメリットもあります。
そのため、まずはペンネームのメリットとデメリットの両方を理解し、ペンネームと本名のどちらを使って仕事をするかを考えるようにしましょう。
Webライターがペンネームを使うメリット
ペンネームの利用にはさまざまなメリットがあります。ここでは、Webライターがペンネームを使う主なメリットを4つ紹介します。
覚えやすい名前にできる
ペンネームを使うことで、クライアントに覚えてもらいやすい名前にできます。
個人の名前は姓名ともに多様で、中には珍しかったり、複雑な読みをする漢字を使っているなど、本名では覚えにくい名前もあります。その際、わかりやすいペンネームを使うことで、よりクライアントに覚えてもらいやすくなります。仕事をする上では、他者が覚えやすい名前であることに越したことはありません。
仕事でのやり取りを想定して、仕事用に覚えやすい名前を決められるのがペンネームのメリットです。
身バレしづらい
記事の中には執筆したライター名を記名するものもあります。このとき本名で公開されれば容易に本人を特定できますが、ペンネームであれば身バレしづらくなります。
副業OKの会社だけれど同僚にWebライターをしていることを知られたくない、など、こっそりWebライターをしたい方もいることでしょう。身バレせずにWebライターの仕事をしたい方には、ペンネームは必須といえます。
結婚などで変更する必要がない
結婚や養子縁組など、人生において本名が変わることもあります。このとき、ペンネームを使っていれば本名の変更に影響を受けず、同じ名前で仕事をし続けられます。
会社の名前変更と違ってWebライターの場合、名前が変わると、過去の実績はほとんど引き継がれません。そのため、例えば本名で活動していたけれど結婚して名字の方が、ペンネームとして旧姓のままWebライターを続けることもよくあります。
ペンネームを変更したり、複数のペンネームを使い分けることが可能
Webライターは名前が変わると実績を引き継げませんが、逆にペンネームを変更することで、仕事に区切りをつけて新しいWebライターとしてスタートすることも可能です。
また、複数のペンネームを使い分けることもできます。執筆のジャンルごとにペンネームを使い分けたり、請負の仕事とブログで使い分けたりと、自分が複数人いるかのように柔軟に対応できるのもペンネームの魅力です。
Webライターがペンネームを使うデメリット
ペンネームを使うことはメリットばかりではありません。Webライターがペンネームを使うデメリットを2つ紹介します。
クライアントには本名を伝える必要がある
ペンネームで活動していても、契約を交わすクライアントには本名を知られます。連絡先や報酬の振り込み先などを伝える際に、本名が必要になるためです。
クライアントに振込先を教えなくてもよいクラウドソーシングサイトであっても、クライアントの会社の都合で本名を聞かれることがあります。基本的には秘密保持契約を交わしていれば、クライアント経由で本名が一般公表されるようなことはありません。しかし、まったく本名を知られずに仕事し続けることができるわけではない、という点に注意が必要です。
ちなみに本気で本名を知られたくない方は、ペンネームを屋号として開業し、屋号で銀行口座を作れば、振込先を教える際にも本名はばれません。
実名に比べて信用されづらいため、記名を断られることがある
ペンネームは、実名に比べて信用されにくいという側面があります。信憑性に欠ける情報が多く存在するWebの世界においてペンネームは匿名であるのと同じであり、実名での発信の方が信用できると考える人は少なくありません。
特に高い信頼性が求められる記事や、Webライターが資格を活かして執筆するような場合、記事への信用度を上げるために実名やプロフィールの公開が求められます。
そのため、ペンネームでは実名公開の記名記事を受注できない可能性があることを知っておきましょう。
Webライターがペンネームを考える際のポイント
メリットとデメリットを理解した上で、やっぱりペンネームを使ってWebライターをやっていこうという方向けに、ペンネームを考える際のポイントを解説します。以下のような視点で考えると、ペンネームをスムーズに決めやすくなりますよ。
プロフィールの強さと執筆分野
まず、ペンネームを考える上で気になるのは「受注しやすさに影響するか」ではないでしょうか。ペンネームがどれほど受注しやすさに影響するかは、プロフィールの強さと活動分野によって異なります。
クライアントがWebライターを探すとき、まずはプロフィールを確認します。ペンネームもプロフィールの一部分ですが、より重要なのは実績です。例えば企業勤めでライター経験がある人や、ブログで成功している人など、すでに実績があれば比較的どのようなペンネームでも仕事はくるでしょう。
一方、Webライター未経験の方は実績がないため、より誠実さをアピールして信頼を獲得するために、本名または本名っぽいペンネームがおすすめです。また、デメリットでも説明したとおり、より読者からの信用が重視されるような執筆分野を選ぶ際には、本名がおすすめです。
覚えやすさ＆入力しやすさ＆言いやすい
ペンネームは覚えやすいものにしましょう。珍しい漢字や読みづらい部分はひらがなに変えたり、わかりやすい漢字にしつつ、印象的なペンネームを作ります。
また、入力しやすく、呼びやすいペンネームにしましょう。クライアントとのやり取りは主にチャットで行われます。タイピングしづらかったり、コピペしなければ間違えそうなペンネームだとチャットする際に非効率です。
初対面のクライアントとはWeb会議などで顔合わせすることもあります。そのため、実際に声に出して言いやすいペンネームだとさらに良いでしょう。
ほかの人とかぶらない名前
ペンネームは個人を識別するものなので、他の人と被らないことも大事です。ペンネームを決めたらWeb検索して、同じ名前の人がいないか必ず確認しましょう。
同じペンネームを使っている人がいる場合、クライアントは同じ人物だと誤解する可能性があります。
長く使える名前
ペンネームは変更できますが、Webライターとして実績を積み上げていくためには同じペンネームで活動し続けるほうが有利です。長期的な視点で飽きのこないペンネームを選びましょう。
避けた方がよいペンネーム
最後に、NGなペンネームの例を挙げます。過激な印象を与える語句や文字、不快な言葉をペンネームに入れるのは避けましょう。また、宗教や政治を連想させるペンネームも、客観的な視点で記事を書くWebライターとして不適切です。
身バレを防ぎたい方は、身元を特定できるような情報が含まれたペンネームは避けましょう。例えば「子どもの名前」や「特徴的なペットの名前」などは、それを知っている知り合いにバレる可能性があります。
ペンネームを考える5つの方法
ペンネームを決める際に役立つ5つの方法を紹介します。
本名や旧姓から考える
本名や旧姓をアレンジしてペンネームを決める方法です。本名の一部を違う漢字やひらがなにしたり、本名の一部分だけを使ったりします。
例えば本名が「鈴木 太郎」なら、「鈴木 筆太郎」「鈴本 たろう」「りんたろう」などというように考えてみてはいかがでしょうか。アイデアを出しやすく、自分の名前に近いかたちでペンネームを考えられますよ。
あだ名から考える
より親しみやすいペンネームを考えたい場合には、あだ名から考えるのがおすすめです。
例えば「スズッキー」や「タロ」など、あだ名は人が呼びやすい名称であることが多いため、クライアントにも覚えてもらいやすいでしょう。
ネーミングサイトを使う
「いいペンネームが思いつかない」という人は、ネーミングサイトを利用しましょう。
ネーミングサイトとは、名前やキーワードを入力するだけで、さまざまな名前の候補を出力してくれるサイトです。「ぞうごま」や「それっぽい名前ジェネレーター」など、無料で使えるネーミングサイトも多いので、気軽に利用してはいかがでしょうか。
ChatGPTと相談する
色々な事情を考慮してペンネームを決めたい方は、ChatGPTに相談してみてはいかがでしょうか。
例えばChatGPTであれば、「本名は、山田花子です。IT系の分野でWEBライターをはじめます。ペンネームの候補を5つ考えてください。好きなものは、アウトドア、魚、猫、寿司、物理です。」などとお願いすると、ペンネームの候補と由来を教えてくれます。
ちなみに表示された5つのペンネーム候補の中で一番気に入ったのは、「サイバーシシ」でした。ChatGPT的には、「「サイバー」はIT系を、そして「シシ」は寿司を表現しています。現代的で興味深い響きがあります。」とのこと。
プロに依頼する
「お金払ってもいいから、一生使える良いペンネームにしたい」という方は、ココナラなどでプロに依頼しましょう。
専門的なネーミングの知見から、ヒアリングした情報を元に最適な候補を挙げてくれます。
お気に入りのペンネームで仕事をしよう
Webライターのペンネームの利用には、メリットとデメリットがあります。自分の経歴や活動分野を考慮して、本名とペンネームのどちらで仕事をするか検討することが大切です。
また、ペンネームを考えるときには、ポイントを押さえながらも楽しみながら考えて見てください。きっとお気に入りのペンネームが見つかりますよ。
ペンネームの検討と併せて忘れてはいけないのが、プロフィールの充実です。クライアントはWebライターのプロフィールを一番見ています。Webライター初心者の方は実績がないからこそ、プロフィールにこだわりましょう。Webライターのプロフィールの書き方については、こちらの記事も参考にしてください。
