SEO対策&ライティング

【元リサーチャー流】Webライティングの効率的なリサーチ方法|ネットサーフィンとの違い

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リサーチって、どこまで調べればいいの?
いつの間にか脱線して、こんなに時間が過ぎてしまった(焦)

「Webライターの仕事はリサーチが大切!」とよく言われますが、実際にリサーチしようとするとうまく調べられずに困ってしまうことはないでしょうか。誰でも簡単にできるWeb検索ですが、ネットサーフィンになりがちで、効率的で有効なリサーチは簡単とは言えません。

この記事では、過去にリサーチャー(リサーチの専門家)として働いていた筆者の経験とノウハウを元に、Webライティングにおけるリサーチ方法について解説します。リサーチに悩みを抱えるWebライターの方は、ぜひ参考にしてみてください。

記事の品質を上げるためにはリサーチが不可欠!

「Webの情報でしょ?アテになんないよね〜。」
Web情報に対してよく言われる言葉です。Webにはあらゆる情報が際限なく溢れていて、調べたいと思ったことを簡単に調べられます。一方で、Webの情報の中には根拠のないものが含まれているのも事実です。

そういったWebの世界において、役に立つ正しい情報を伝えることが大切なのは言うまでもありません。読者のニーズを理解したコンテンツの提供は、読者の信頼を得られるだけでなく、競争力を高めてSEOの向上にもつながります。そのため、品質の高い記事が求められるのです。

品質の高い記事には、「内容が役に立つ」「内容が正しい」「文章がわかりやすい」という次の3つの要素が含まれます。このうち、「内容が役に立つ」と「内容が正しい」という面において、リサーチが必要なのです。

  • 内容が役に立つ ← リサーチ能力
  • 内容が正しい  ← リサーチ能力
  • 文章がわかりやすい ← ライティング能力

リサーチが疎かになっていては、実用的かつ正確な記事は書きません。

よく、Webライターの仕事はライティングよりもリサーチの方が時間がかかると言われますが、その理由がここにあります。Webライターは文章を書く仕事ですが、クライアントは文章を書くのに必要なリサーチも含めて依頼しているのです。

Webライターのリサーチの目的

Webライティングのリサーチの目的には、主に次の5つがあります。

リサーチの5つの目的
  1. 業界に関する知識を深めるため
  2. 読者について理解するため
  3. 情報を正しく伝えるため
  4. トーン&マナーを知るため
  5. 専門性を高めるため

どのような目的でリサーチするかによって、効率的なリサーチ方法が変わります。そのため、効率的なリサーチのまず一歩目として、いまのリサーチの目的を明確にしておくことが大切です。

リサーチの目的として挙げた1〜5は、執筆にすべて必要な情報ですが、一度にすべてを調べる必要はありません。まずはWebライターのリサーチの目的は複数あり、どの目的でいま自分はリサーチしようとしているのかを考えてみましょう。目的がはっきりするだけでも、あなたのリサーチはかなり効率化されると思いますよ。

【元リサーチャー流】効率的なリサーチのための4STEP

リサーチの目的が複数あることを説明しましたが、ここからは実際にWebライティングの工程に当てはめて、リサーチのSTEPを紹介します。

このリサーチのSTEPは、元リサーチャーとして働いていた筆者が実際にやっている方法です。リサーチに決まった方法はありませんが、ノウハウはあります。企業ブログの記事作成といった、より高い品質が求められる記事の作成で行っている方法ですので、ぜひ参考にしてください。

このリサーチステップは、「クライアントから記事の軸となるキーワードをもらっている場合」の方法です。キーワード自体を探す際のリサーチ方法ではないためご注意ください。

リサーチの4つのステップ

【STEP1】読者像把握のためのリサーチ
【STEP2】コンテンツ理解のためのリサーチ
【STEP3】記事構成(目次)作成のためのリサーチ
【STEP4】執筆のためのリサーチ

それでは、それぞれのステップを詳しく解説していきます!

【STEP1】読者像把握のためのリサーチ

まず必要なのは記事の読者像を掴むことです。読者のことを知らずに、読者の役に立てる文章は書けません。

Web検索では、読者にとって有用な記事が上位表示されます。そこで、上位記事を参考に読者像を想定するのですが、ポイントは上位記事5つのリード文だけを読むことです。

リード文とは、記事の内容が始まる前に書かれている記事の内容紹介の部分です。リード文には、どのような読者に向けて、どのような内容を書いている記事なのかが説明されています。そのため、上位記事の中でもリード文をいくつか読めば、ある程度、読者像を想定できるのです。

特に、「〇〇や✕✕といった悩みはありませんか?」「△△でお困りの方に向けて〜」といった、読者の具体的な悩みや困りごとが参考になりますよ。

上位記事5つすべての内容を見るのは大変ですが、リード文だけなら負担も軽くてすみます。まずは上位記事のリード文をいくつか見て、ターゲットになる読者の立場や悩みを把握し、「どのような人が、何のために、どのような内容を知りたいのか」を理解しましょう。

【STEP2】コンテンツ理解のためのリサーチ

読者像を理解できたら、次に記事に必要なコンテンツ(記事に含める要素)をリサーチします。

記事に必要な内容は、読者の目的によって異なります。例えば同じ「カレー」がテーマだったとしても、作る方法を知りたい方には「手順」が必要ですし、食べに行きたい方には「お店の種類」が必要かもしれません。

この「手順」や「お店の種類」のように、記事に含まれる要素を考えます。

記事の要素の例
  • 導入(リード文)
  • 概念…ブログとは?、ブログの重要性、ブログ記事の必要性、など
  • 背景…企業におけるマーケティングの変化、インターネット社会の普及、など
  • 手順…ブログを書くの方法、ブログの始め方、ブログを書くためには、など
  • 種類…ブログに役立つツール一覧、ブログの3つの種類、など
  • 独自性…XX編集部のおすすめ、ブログを書く際のポイント、など
  • まとめ

記事の要素も、検索結果の上位に表示される10記事の目次を参考に、構成に必要な要素を検討しましょう。

上位記事の見出しを一気に確認するには、ラッコキーワードの「見出し抽出」が便利です。ラッコキーワードは無料で利用でき、「見出し抽出」では、検索したキーワードに関してGoogle検索の上位20サイトの見出しを表示してくれます。

【STEP3】記事構成(目次)作成のためのリサーチ

構成の要素が決まったら、話の流れを考えます。基本的な流れとしては、抽象的(課題の喚起)→具体的(解決策)→抽象的(まとめ)です。

基本的となる話の流れ

抽象的(課題の喚起)

具体的(解決策)

抽象的(まとめ)

最初に、概念の説明や背景情報となる時代の流れなど、抽象的な話から始めて課題を喚起します。課題の喚起とは、「いま取り組んでいる問題は重要だ」とより強く思ってもらうことです。必要性を感じるからこそ、「この記事を読もう」という流れになります。

「知りたいことがあって調べているんだから、もっと具体的な話から始めれば良いのでは?」と思うかもしれません。確かに、そのようなユーザーさんもいます。

ただ、調べたいことが漠然としていたり、他の記事からリンクで飛んでくるケースも少なくありません。不要な目次は飛ばして読むことができるため、抽象的な話を置いておくほうが記事として汎用性が高いのです。

次に、本題となる手順や種類の紹介といった、具体的な話をします。

最後はまとめです。まとめは記事のおさらいだけでなく、コンテンツに独自性を出す部分でもあります。独自性といってもWebライター個人の見解ではありません。記事のひと通りの内容を踏まえて、クライアント企業のアピールポイントに話をつなげるのがスタンダードな方法です。

より詳細な記事構成の作り方については、こちらの記事をご覧ください。テンプレートを用いて詳細に解説しています。

【STEP4】執筆のためのリサーチ

構成が決まったら、最後は執筆のためのリサーチです。具体的にどのような内容を書けばよいのか、その内容は正しいのか、といったことを調べるのです。

内容の正確性に対する根拠の示し方は、クライアント企業によって異なりますが、参考にしたWebサイトのURLを提示する方法が一般的です。数値を扱う場合には、学術的な研究結果など、より強い根拠が求められることもあります。

リサーチにおける4つのコツ

リサーチで意識したいコツを4つご紹介します!

企業サイトを参考にする

企業サイトでは、内容の正確性や信ぴょう性の評価を厳しく実施しています。そのため、掲載されている情報は個人サイトと比較して正確性が高いです。個人サイトよりも企業サイトを優先して参考にするようにしましょう。

客観的なデータ・専門機関のサイトを引用する

記載する内容が法律関係や統計データなどの場合、Google検索の結果ではなく専門機関のサイトやデータを参考にしましょう。客観的で正確な根拠として示せます。

例えば、日本に関する統計情報を得るには、e-Startが役立ちます。各政府機関の統計データをまとめて検索できます。現在施行されている日本の法律や条文を調べたい際は、e-Gov法令検索を使いましょう。論文検索は、Google Scholarがおすすめです。

執筆分野によっては、例えば生活定点など、役立つ便利なサイトが色々とあります。一番詳しいのはディレクターさんなので、ディレクターさんに聞いてみるのもおすすめです。

複数のサイトを参考にする

必ず複数のサイトや情報源を参考に執筆するようにしましょう。

情報の信頼性をより確保できるほか、一つの情報源からだと内容が似通ってしまい、コピペ判定されがちです。また、他のサイトで違う視点での記述があれば、それらを含めて総合的に良い説明文を考えることもできます。

ネットサーフィンにならないための工夫

「リサーチしていたら、いつの間にかネットサーフィンになってしまっていた…」という経験はありませんか?

筆者も初めは「リサーチって、ネットサーフィンとは違うの?」と正直思っていました。もちろん、違います。簡単に言えば、目的を持った調査がリサーチで、目的のない探索がネットサーフィンです。

とはいえ、リサーチなのかネットサーフィンなのか、曖昧になることもありますよね……

ネットサーフィンになりがちな方は、次の2つの方法をおすすめします。

対策①タイマーを設定してリサーチに時間制限を設ける

構成作成に向けたリサーチは、執筆内容の全体感を掴むためにどうしても時間が掛かりがちです。特に、初めて執筆する分野はリサーチ時間を見積もりづらいこともあるかと思います。

しかし一旦、内容に関係なく、構成のためのリサーチは◯時間、と決めてしまいましょう。そうすることで、リサーチを早く終わらせようという気持ちになるのと同時に、実際に自分がリサーチに掛けている時間を認識して改善しやすくなります

15分区切りで作業を進める「ポモロードテクニック」もおすすめです。すごく疲れますが、効率がぐっと上がります。

対策②リサーチの対象範囲を狭める

リサーチの対象範囲を狭めるのも有効です。

たとえば執筆時は、構成の一つの小見出し(H2やH3)に対応する内容の範囲だけを調べるようにしましょう。一つ一つの見出しを潰していくイメージです。よりリサーチ内容が明確になるので、時間短縮につながります。

生成AI(ChatGPTなど)でリサーチは可能か?

ChatGPTといった生成AIは、リサーチにおいても大いに役立ちます。

生成AIがリサーチに役立つ点
  • 業界や分野に関する知識など、前提知識の習得
  • 専門用語の解説
  • 翻訳や、翻訳した文章の解説

執筆前のリサーチには、純粋に調べることのほかにも、学習して理解が必要なこともあります。分野にこだわらずに執筆を引き受けるWebライターであれば尚更、知らない用語やあまり馴染みのない業界に携わることもあるでしょう。そのようなとき、生成AIを使えば、会話を通して段階的に知識を深めていけます

一方で、生成AIを使ったリサーチには注意点もあるため、事前に注意点を理解した上で活用するのが大切です。

生成AIをリサーチで使うときの注意点
  • 説明の根拠がわからない(間違った説明をされたときに気づけないリスクがある)
  • 人物や企業といった固有名詞の説明は全くアテにならない

生成AIでは、誤った情報が出力される可能性があります。

これは生成AIの学習データに依存する問題で、例えば最新の概念は学習データに含まれていないために、誤った回答をしてしまいます。また、複数個存在してしまう人物名や企業名といった固有名詞も、誤った回答をしてしまう傾向にあります。

たとえばIT分野の記事を執筆するとして、「開発手法」といった一般概念を勉強するのに生成AIは活用できます。しかし、GAFAなどの特定かつ具体的な企業名を挙げて、その企業や創業者の歴史を聞くのは、回答の信用度が低いためおすすめしません。

あくまでも生成AIは自身の学習のために活用し、「間違っている可能性もある」と理解しておくのが大切です。誤った情報を見抜くためにも、生成AIを活用したリサーチは、書籍や企業サイトのブログ記事など、他の学習方法と併せて活用するようにしましょう。

ChatGPTを活用したいWebライターには、こちらの記事もおすすめです。

ライティングはリサーチが命!

この記事では、元リサーチャーのノウハウを元に、Webライターのリサーチについてご紹介しました。

今の時代、調べれば大抵のことは何でも分かります。しかし一方で、有用な情報と共に不正確な情報も溢れていて、うまく調べられないといった事態に陥ることもあります。

Webライターとして、正確な情報をわかりやすく文章にして提供することは、ユーザーに価値を届けるためにも欠かせません。文章を書くにも、リサーチが命なのです。

専門家でなくてもリサーチはできますが、効率的なリサーチはなかなか難しいものです。この記事の調べ方や調べるポイントが参考になれば幸いです。

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