箇条書きは、気軽かつ簡単に使えて、わかりやすくする効果も高い、とても便利な表現方法です。
その反面、箇条書きの使い方や効果をあまり意識しないで、使ってしまっていませんか?
箇条書きも使い方によっては逆効果となり、わかりづらくなってしまうこともあります。
ちなみに、箇条書きの最初におく記号のことを「ビュレット」といいます。
この記事では、Webライティングで箇条書きの使うシーンや具体的な使い方、箇条書きを使う際のポイントなどを解説しています。
ぜひ正しい箇条書きの使い方やポイントを知って、Webライティングのスキルをアップしましょう!
箇条書きとは
箇条書きは、いくつかの項目を並べることによって、情報をシンプルに整理して示すための方法です。
箇条書きは、行の先頭に記号をつけたものと、数字をつけた番号付き箇条書きの大きく2つに分けられます。
箇条書きの例
・AAA
・BBB
‐ xxx
– yyy
・CCC
– zzz
番号付き箇条書きの例
手順1. AAA
手順2. BBB
手順3. CCC
箇条書きは情報を絞って書くことで、一見しての内容を把握しやすいのが特長です。
また、箇条書きでは項目ごとに改行している点も、読みやすさにつながっています。
箇条書きは、端的に情報の内容を伝えたいときにピッタリの表現方法なのです!
Webライティングで箇条書きを使うメリット
箇条書きは、単に内容をわかりやすく伝えるだけではありません。
Webライティングで箇条書きを使いこなせるようになれば、さまざまなメリットを得られます。
ここでは、Webライティングで箇条書きを使うことで得られる主な3つメリットを、具体例とあわせて解説します。
情報が整理されて読みやすくなる
箇条書きを使う最大のメリットは、情報が整理されて読みやすくなることです。
読者は欲しい情報をすばやく見つけて、理解しやすくなります。
(△文章で書いた場合)
ABCカメラの特徴を紹介します。ABCカメラは高画質のセンサーを搭載しており、高精細な写真や動画を撮影することができます。また、高速連写機能を搭載しており、動き回る被写体も鮮明に撮影することも可能です。長時間バッテリーによって、長時間の撮影にも対応できます。Wi-Fi機能を使えば、撮影した写真をすぐにスマートフォンやタブレットに転送して楽しめます。軽量でコンパクトなボディなので、持ち運びにも便利です。
(◯箇条書きを使った場合)
【ABCカメラの特徴】
・高画質センサーによる高精細な写真・動画の撮影
・高速連写機能により、動き回る被写体も鮮明に撮影可能
・長時間バッテリー搭載
・Wi-Fi機能で撮影写真をすぐスマホやタブレットに転送可能
・軽量コンパクトなボディで持ち運びにも便利
箇条書きで書いた方が、特徴の数や、それぞれの特徴の内容がわかりやすく理解できます。
内容を目立たせられる
箇条書きを配置すると、文章の流れが区切られるため、重要なポイントを視覚的に強調できます。
(例)
写真は、あなたが最も大切にした瞬間を再び体験させてくれます。
お子様が誕生日プレゼントを開けたときの喜び、挑戦的なハイキングを制覇したときの興奮、静かなビーチでの夕暮れの静けさ……まるで昨日のできごとのように記憶を蘇らせます。
それだけでは、ありません。
・つかの間の瞬間を捉える
・旅や冒険を記録する
・あなたのユニークな視点を世界と共有する
・あなたと愛する人にとって、かけがえのない思い出を作る
ABCカメラの卓越した画質と使いやすさで、これらの思い出を何年にもわたって鮮明に残せます。
例文の中でも、中段にある箇条書き部分に目がいったのではないでしょうか。
箇条書きの先頭には記号(ビュレット、例では中点)がつくため、自然に人の目を惹きます。
そのため、ほかの文章部分と比較して、箇条書きは読んでもらいやすくなるのです。
文章の雰囲気を変えられる
箇条書きが目立つことは、文章の雰囲気を変えることにもつながります。
直前の例でも、文章の中段に箇条書きがはさまることで、文章の雰囲気が変わった印象を受けるのではないでしょうか。
Web上のコンテンツは、読者が「つまらない」と感じると簡単に離脱されてしまいます。
つまらない、と感じる要因の一つがコンテンツの単調さです。
文章の雰囲気に変化をもたせることで、読者を飽きさせず、読み進めてもらう効果があります。
Webライティングにおいて箇条書きは、「本文の一部として内容を伝えつつも、文章の雰囲気を変えられる」という、なんともお得な表現要素の一つなのです。
Webライティングで箇条書きを使う5つのシーン
ここでは、具体的にWebライティングで箇条書きが役立つ5つのシーンを例と共に紹介します。
内容を併記するとき
まず、スタンダードな箇条書きの使い方として、複数の項目を並べて説明したい場合が挙げられます。
例えば、商品の機能や特徴を説明したり、サービスのプランや料金体系を並べたり、といったケースです。
(例)
【サービスプラン】
・ベーシックプラン: 月額500円
・スタンダードプラン:月額1,000円
・プレミアムプラン: 月額2,000円
料金体系の説明には表が用いられるケースもよくありますが、箇条書きであればわざわざ表を挿入するといった手間なく、簡単に書けるのがメリットです。
時系列で説明するとき
時間の経過とともに変化する内容や、順を追って説明する場面では、番号付きの箇条書きが役立ちます。
箇条書きのビュレットに番号を用いることで、流れや順序の関係性を、より明確に伝えられます。
(例)
【Webサイト制作の流れ】
1.企画・設計
2.デザイン制作
3.コーディング
4.テスト
5.公開
階層構造を示すとき
箇条書きは、インデントを下げることで、情報の階層構造を視覚的に示すこともできます。
複雑な内容を整理して、項目の関係性を示したい場合に有用です。
組織図や組織構成を示したり、カテゴリや分類を整理したりするのに活用されます。
(例)
【Webマーケティング施策】
1.SEO対策
・キーワード選定
・コンテンツ制作
・被リンク獲得
2.コンテンツマーケティング
・ブログ記事作成
・メルマガ配信
・電子書籍制作
…
記事の目次構成を考えるときに箇条書きを使っている、というWebライターの方は多いのではないでしょうか。
内容の要約を示すとき
箇条書きは、長い文章を要約して、重要なポイントを読者に示す際にも役立ちます。
読者は、ささっと必要な情報を得られるだけでなく、記事の概要を知った上で記事読むことで、より理解を深められます。
(例)
記事のまとめ
💡箇条書きは、情報を整理し、読みやすく、魅力的なコンテンツを作るために役立つ
💡記事で箇条書きを活用することは、読者の理解を深め、行動を促すことにもつながる
💡効果的に箇条書きを使うスキルは、Webライティングに欠かせない
読者に行動を促したいとき
記事の読者に、次のアクションを促したいときにも箇条書きは役立ちます。
例えば、商品やサービスを紹介するセールス記事では、バナーボタンの上で次のような箇条書きが用いられます。
(例:無料トライアルのCTA)
\\ 今すぐ無料トライアルを申し込む //
👍30日間無料でご利用いただけます
👍クレジットカードは不要です
👍今すぐ始めれば、すぐに成果を実感できます
この例では、無料トライアルの申込みという行動を促すために、申込みに関するポイントを箇条書きで端的に示しています。
ビュレットを工夫することで、さらに注目を集めやすくなっています。
箇条書きでのアピールは派手すぎることなく、自然な流れで後押しするのにちょうどよい具合です。
バナーほど強くアピールはしたくない場合や、バナーと組み合わせて補足情報をアピールしたい場合には、箇条書きを活用してみてください。
箇条書きの使うときのポイント
箇条書きの使い方にはポイントがあります。
せっかく箇条書きで書いたとしても、書き方によっては逆に分かりづらくなってしまうことも。
ここでは、箇条書きを使うときに意識したいポイントを6つ解説します。
箇条書きの書式を設定する
特別な理由がない限り、箇条書きには、箇条書き用の書式設定をしましょう。
文字入力で「・」などを打って箇条書きを書かない、ということです。
ワードやGoogleドキュメントには、箇条書き用の書式設定があるので、それを使います。
ワードやGoogleドキュメントの原稿で箇条書きの書式設定をしておくと、ワードプレスに入れた際に自動でスタイルが適用されます。
書式設定は独特の挙動をしたりするので、慣れないうちは取り扱いが面倒だと思うかもしれません。
慣れるまで頑張る必要がありますが、書式を設定しておくとクライアントのひと手間が減るので、ライターの印象アップにつながりますよ。
使いすぎない
まず避けたいのが、箇条書きの使いすぎです。
箇条書きだとわかりやすいからと、何でも箇条書きで書く方がいますが、要注意です。
箇条書きだらけでは、逆に話の流れを掴みづらくなります。
また、箇条書きを多用すると、記事の共感性が乏しくなります。
箇条書きはシンプルな文章で書くため、「共感」や「疑問」といった感情表現は基本的に含みません。
箇条書きで体言止めを使う場合には、ですます調の文末表現による「丁寧な印象」もなくなります。
そのため、読者に語りかける場面が少なくなり、ただの情報の羅列という印象を与えてしまうのです。
Webライターの書く記事は、単純に情報を伝えるだけのものではありません。
箇条書きを使う場面は「本当に情報の内容だけを伝えたい部分」に絞るようにしましょう。
文末表現を統一する
箇条書きでは、文末表現を統一します。
統一した文末表現にすることで、文章にリズム感が生まれ、読みやすくなるためです。
句読点を使うかどうかや、体言止めにするかなど、表現の仕方を統一しましょう。
体言止めを使うと、よりスッキリとした印象になります。
<旅先の予定>
・温泉に行く。
・友達とゲーセンで遊ぶ
・映画鑑賞
<旅先の予定>
・温泉
・ゲームセンター
・映画鑑賞
同じ語句は省略する
箇条書きの内容に共通するフレーズはタイトルに含めるようにし、箇条書きからは省きます。
<やることリスト>
・旅行に行く場所を決める。
・旅行に行く日程を決める。
・旅行に持って行く荷物を決める。
<旅行前に決めることリスト>
・旅行先
・日程
・持ち物
短くシンプルな言葉で書く
箇条書きは、できるだけ短く、シンプルに書きましょう。
共通の内容はタイトルに書き出し、本文では体言止めを使えば、おのずとスッキリします。
記事のまとめなど、要約を箇条書きで書く場面では、短くしつつも過不足のない一文にしましょう。言葉を絞りすぎると、内容やポイントが伝わらなくなってしまいます。
記号(ビュレット)を工夫する
箇条書きの冒頭に使う記号には、中点(・)のほかにも、さまざまなものがあります。
内容に合った記号を用いることで、より効果的な箇条書きになります。
箇条書きの書き方についてレギュレーションでの指定がある場合には、かならずレギュレーションに従いましょう。
👍や🐱など、デザイン性の高いビュレットを使う場合には、記事のトンマナに注意しましょう。
トンマナとは、大まかにいうと記事の雰囲気です。
記事やサイトの印象を考慮した上で、変更の余地がある場合に工夫するようにしましょう。
箇条書きをマスターして魅力的な記事にしよう
この記事では、Webライター向けに箇条書きの使い方を解説しました。
箇条書きは、単に文章をわかりやすくするだけではありません。
文章の雰囲気を変えたり、訴求力を上げたりと、役立つ場面が多くあります。
この記事では、文章で書くよりも、箇条書きのほうがわかりやすいという例をいくつか紹介しました。
しかしポイントでも挙げたとおり、箇条書きばかりでもわかりづらくなります。
箇条書きと文章の両方の表現ができる状態にしておき、場面に応じて使い分けられるようになりましょう。